【落とし穴注意】エンハンスト＆ユニファイドキャンペーンの復習/予習

Yahoo!社がGoogle社のシステムを利用しているので、
原則的なものは変わらないだろうけど、
どこまで踏襲するか、何が変わるのかをもう一回おさらい。

「できなく」なること

※変更箇所一覧

１）タブレット端末のみへの配信（GDNを除く）
エンハンスト/ユニファイドともにデスクトップ/ノートブック(PC)への配信に統合されます。

◆広告(枠)
広告枠の変更がない限り、また全広告主が移行を終えたあとに
PCと同じ広告枠/順位に表示されるでしょう。
広告の文字数や制限は今と変わりません。
（※先日のアプデで表示URLへの日本語表記の追加は禁止されました）

◆入札価格
入札価格はPCと同じになります。
エンハンスト/ユニファイドへの移行後は
PC配信＝PC＆タブレットへの配信　ということになります。

◆GDN
GDNではタブレット端末の機種名を指定することで、タブレットのみの配信が可能です。
ただし、あまり意味はなすことは・・・ないかもしれんですｗ

２）スマートフォンのみへの配信
スマートフォン端末のみを指定した配信はできなくなります。

◆広告(枠)
広告文/広告枠ともに今と変わりません。※dmenu経由での表示は割愛します。
Googleでは、上位/下位2枠ずつ、
Yahoo!では、上位/下位2枠ずつ＋Jword枠

ただし、
広告の配信ロジックが変更されています。
全デバイス対象(ガラケーを除く)の広告を入稿した上で、
「モバイル」にチェックを入れた広告を入稿すると、
スマフォでアクセスした場合に優先的にスマフォへ配信する広告となります。
※「優先」なのが味噌。「絶対」じゃあないです。
※「モバイル」にチェックを入れた広告文のみだとPCにも配信されます。これも味噌。全然おいしくないけど。

◆入札価格
「入札比率による調整」が導入され、
キーワード単位で直接的な入札はできなくなります。
今回の変更で一番厄介な最大の変更箇所です。

＜計算式＞
スマフォの入札価格＝入札価格(PC)×(100%+入札調整比率)
※入札調整比率は、-100%～300%
※入札調整比率の調整対象：キャンペーン/広告グループ単位。

式にも書いているように、PCの入札価格が基準価格になります。
入札調整比率が+300%　→　入札単価の４倍
入札調整比率を-100%　→　スマフォへは配信されない。
※細かい計算/想定パターンは次の記事に書きます。

◆GDN
タブレットと同様に、端末を指定することで配信できます。

「できる」ようになること

今回の変更は何も悪いことばかりではありません。

◆エリア配信
指定エリア毎の入札調整が１つのキャンペーンでできるようになります。

◆サイトリンク/クイックリンク
※変更箇所一覧

キャンペーン単位/1セット　だったものが、

① 広告グループ単位
② サイトリンク内の広告文ごとに調整でき、
③ 開始日/最終日を設定でき、
④ 時間帯/曜日配信も選べ、
⑤ スマフォへの優先配信　もできるようになります。

唯一の改善かもしれません。

入札調整比率の計算式

担当者が理解しなければならない必須項目でしょう。

＜公式＞
実際の入札価格をBid、PCの入札価格をBidpc、
スマフォ・エリア・曜日/時間帯の入札調整比率をそれぞれBAmob(%)、BAarea(%)、Bidtime(%)とする。
それぞれが独立しているとしたとき、

Bid ＝ Bidpc × (100% + BAmob) × (100% + BAarea) × (100% + BAtime)
すなわち、
Bid ＝ Bidpc × (1.0 + BAmob/100) × (1.0 + BAarea/100) × (1.0 + BAtime/100)

また、
BAmobは、-100～300
BAarea・BAareaは、-90～900
BAmob×BAarea×BAareaは、-100～900　となる。

（注意点）
もし、これで「スマフォは+900％までいけるZe！」と思っている人は注意して下さい。
確かに+900%までは調整できますが、
もれなくPCの入札単価まであがります。

そう、

PCとスマフォとの入札単価の差が４倍以上あるときが一番危ないんです。

そう考えると、PCとスマフォとの入札差は今以上に小さくなるかもしれないですね。

パターンごとの入札調整比率の問題は次の記事にでも書こうと思います。

でぶてて